プロスポーツ選手の引退後は?

プロスポーツ選手の引退後についてご紹介します。

プロスポーツ選手の引退後のセカンドキャリアは問題視されています。

まずは国内のプロスポーツの引退後の簡単な分析をしてみました。

現役時代もそれなりに稼げて、引退後にもあまり不安がないプロスポーツ

現役時代も成績によりそれなりに稼げて、比較的競技寿命が長くて、引退後の仕事もあるプロスポーツは『競馬騎手』です。

競馬騎手は30代後半くらいまで現役騎手でいられて、現役を引退しても調教師や調教補助の仕事や、競馬場の仕事があります。

現役引退後も比較的安心なのが競馬騎手です。

 

もちろん勝負の世界ですので厳しいのは当然ですが、やはり競馬は大きいお金が動いているだけに、騎手の引退後の雇用枠もあるようですね。

ただし、ご存知の通り競馬騎手になるのが大変です。

身長制限、体重制限があり、厳しい競馬学校を卒業しなければいけません。

現役時代はプロスポーツ選手としてそれなりに稼げるが、引退後に不安がある競技

現役時代はプロスポーツ選手として生活できる以上のお金が稼げるが、引退後の仕事に不安がある競技は以下の通りです。

 

これらのプロスポーツは、現役中の成績にもよりますがそれなりに稼げます。

ですが、引退後の仕事が保証されていないプロスポーツです。

各競技の協会でも、引退した選手のセカンドキャリアの提案はありません。

「引退後は自分で何とかしてね」という感じです。

※まぁ、自分の人生ですから当然と言えば当然ですが。

 

競技引退後もそのプロスポーツに関わる仕事に就ける人は一握りの超トップ選手だけです。

※監督、コーチ、指導者、解説者など。

引退したほとんどの選手は、そのプロスポーツとは全く関係ない一般企業に就職・転職するか、自分で起業しています。

現役時代も稼げないし、引退後も不安なプロスポーツ

現役時代の成績にもよりますが、現役時代も稼げないし、引退後の保証もないプロスポーツをご紹介します。

 

これらの競技はプロと言っても、競技自体の収入だけでは食べていけない選手が多いです。

つまり、現役のプロスポーツ選手時代に貯蓄もあまりできず、年齢が上がってしまい、引退するころには転職層としては中途半端な年齢になってしまいます。

転職の世界には「35歳の壁」というものがあり、35歳を過ぎてしまうと引退したプロスポーツ選手でなくても転職は不利になります。

引退したプロスポーツ選手の中には社会人経験が少なく、ビジネススキルもない人も多く、一般企業への転職の難易度は高いです。

プロスポーツ選手を引退後にうまく転職できず、悲惨な思いをしている元プロスポーツ選手がいるのも事実です。

引退後に起業するプロスポーツ選手たち

プロスポーツ選手を引退後に起業する人も多いです。

これには様々な理由があります。

理由①:プロスポーツ選手引退後の転職先がない

特に、最終学歴が高卒で35歳を超えてしまった元プロスポーツ選手は、引退後に一般企業に転職するのはかなり困難です。

社会人経験もビジネススキルもなければ、なおのこと転職は困難です。

そのため「どこにも転職できないなら起業しよう」という発想です。

理由②:今さらサラリーマンになれない

これは特に有名プロスポーツ選手にありがちですが、テレビにも出ていたようなプロスポーツ選手が引退後に一般企業のサラリーマンとして働いたら「周りからなんと思われるか不安」という想いからくるものです。

サラリーマンとしての仕事も尊いものですから、何も恥じることはないのですが、引退した本人が気にしてしまって起業を選択するというパターンです。

理由③:現役時代に稼いだお金があるため、ビジネスに投資する

これは比較的稼げるプロスポーツ選手ができることですが、現役時代に稼いだお金を貯めてあって、そのお金を引退後にビジネスに投資するというパターンです。

人はお金があっても、貯蓄額がただ減っていくことに強烈な不安感を覚えます。

それであればビジネスにお金を回して、お金を稼げる仕組みを作りたいと思うのです。

 

ですが、引退後に起業したプロスポーツ選手たちの多くは、ビジネスに失敗しています。

起業の失敗する主な原因は、

  1. 準備不足
  2. 起業家、経営者としての勉強が足りない
  3. 難易度の高い商売を選択してしまう

の3つです。

引退後に起業したプロスポーツ選手が失敗しやすい商売

それでは、引退後に起業したプロスポーツ選手が失敗してしまう商売とは、どのようなものなのでしょうか?

失敗する商売と、その特徴を見ていきましょう。

飲食店

飲食店は商売の中でも難易度が高い方です。

なぜ飲食店の難易度が高いかというと、

  • 仕入れたものが腐る、廃棄しなければならない、廃棄にもお金がかかる
  • 初期投資が高い
  • 固定費が高い
  • 客単価が安い
  • ライバル店との競争が激しい

という理由があるからです。

 

仕入れたものが腐ってしまうのは飲食ビジネスだけです。

仕入れたものを捨てるというのは、ビジネスにおいてもっとも大きな損失です。

 

飲食店は客単価が安いのに、高額の初期投資が必要で、一番高い固定費である人件費も最初から必要です。

ライバル飲食店も多く、常に激しい競争の中で闘う必要があります。

厳しい言い方ですが、引退したプロスポーツ選手が開業した飲食店がなくなっても、誰も困りません。

他のお店に食べにいくだけです。

 

飲食店は2年以内に約50%が廃業しています。

飲食店で成功するのはとても難しいのです。

 

成功しやすいビジネスの条件は、

  • 仕入れがない、少ない
  • 初期投資が安い
  • 固定費がない、少ない
  • 客単価が高い
  • ライバルとの競争がない、少ない

です。

飲食店は、成功しやすいビジネスの条件とすべて逆のため、失敗するリスクが高いです。

※引退したプロスポーツ選手でなくても難易度が高い商売です。

整骨院や整体院

引退したプロスポーツ選手が整骨院や整体院を開業することも多いですが、これも失敗しやすいです。

「自分の体を治してもらう側から、治す側になりたい」という動機で、整骨院や整体院を開業する元プロスポーツ選手が多いです。

 

整骨院は開業から3年で約4割が廃業し、整体院は3年で約9割が廃業すると言われています。

引退したプロスポーツ選手に関わらず、整骨院と整体院は失敗しやすいのです。

 

ちなみに、整骨院を開業するには「柔道整復師」の国家資格が必要です。

柔道整復師の国家資格を取得するには、柔道整復学科のある大学か専門学校を卒業して、国家試験に合格する必要があります。

大学は4年、専門学校は3年かかります。

柔道整復師になるには時間とお金と労力がかかるということです。

 

整体師になるには国家資格は必要ありません。

誰でも整体院を開業することができます。

ですが、「誰でも開業できる」ということは、それだけ参入障壁が低いということで競合も増えます。

3年以内に9割の整体院が廃業するのもうなづけますね。

 

事実、引退したプロスポーツ選手の多くが整骨院や整体院を開業していますが、そのほとんどは廃業しています。

スポーツジムやトレーニングジム

「プロスポーツをやってきたわけだから、スポーツに関わるビジネスがしたい」「現役時代に体のことに詳しくなったから、それを活かしたい」という理由で、引退後にスポーツジムやトレーニングジムを開業するプロスポーツ選手もいます。

固定の場所を借りてスポーツジムやトレーニングジムを開業するのは大変リスクが高いので、おすすめしません。

 

固定の場所を借りてスポーツジムやトレーニングジムを開業するリスクは、

  1. 家賃が高い
  2. トレーニング器具など初期投資がかかる
  3. 最初から人件費が発生する
  4. 客単価が安い
  5. 集客に困る

などが挙げられます。

 

スポーツジムやトレーニングジムの難点は、場所にある程度面積が必要ということです。

面積が広い物件は当然家賃が高いです。

高い家賃は経営を圧迫します。

 

また、固定の場所でスポーツジムやトレーニングジムを開業してしまうと、最初から人件費が必要なことが多いです。

朝から晩まで自分1人でお客さんの相手をするわけにもいきません。

ジムで教室をやる場合は、インストラクターとは別に、電話番をしたり来客の接客をするスタッフがもう1人以上必要です。

集客できるかどうかもわからないのに、最初から人件費が発生するビジネスはリスクが高いです。

 

スポーツジムやトレーニングジムのデメリットは、家賃・人件費・初期投資などお金がかかる割に、客単価が安いことです。

スポーツジムやトレーニングジムの客単価は、良くても月1万円でしょう。

月の客単価が1万円しかないビジネスということは、たくさんのお客さんを集客しなければいけないということです。

 

ところが、世の中にはすでにブランドがあって魅力的なスポーツジムやフィットネスクラブがたくさんあります。

コナミスポーツクラブティップネススポーツクラブNAS、ゴールドジム、JOYFITルネサンスカーブスジャパンなどなど。

こうしたブランドのあるスポーツジムよりも内容と料金が良くないとお客さんは継続的に来てくれません。

「元プロの〇〇選手が経営するスポーツジム!」という宣伝はあまり効果がありません。

こうしたブランド力のあるスポーツジムやフィットネスクラブに負けてお客さんを集客できず、廃業する元プロスポーツ選手が多いです。

 

以上、引退したプロスポーツ選手が起業・開業しやすいビジネスを挙げました。

起業はリスクが高いため、注意してください。

引退後に銀行から借金をしてビジネスを始めて、うまくいかず借金が返せなくなり、自己破産する悲惨な元プロスポーツ選手もたくさんいます。

引退後に一般企業に就職・転職するプロスポーツ選手

引退したプロスポーツ選手の中には、競技と一切関係ない一般企業にサラリーマンとして就職・転職する人もいます。

ですが、今まで競技だけに打ち込んできた元プロスポーツ選手が、引退後に一般企業で働くのは難易度が高いです。

社会人経験もビジネス経験もない引退したプロスポーツ選手を採用してくれる企業は限られています。

 

最終学歴が大卒で、20代前半で引退したプロスポーツ選手であれば、まだ就職・転職活動はやりやすいでしょう。

※簡単という意味ではありませんが。

 

ですが、20代後半~30代で引退したプロスポーツ選手の就職・転職活動は難航します。

特に、最終学歴が高卒のプロスポーツ選手は、引退後の就職・転職活動に苦労します。

引退後のプロスポーツ選手を採用している企業もある

そんな中、引退したプロスポーツ選手を採用している企業があるのも事実です。

※ブラック企業ではありません。優良な企業です。

引退したプロスポーツ選手を採用したい企業にも理由があるのです。

 

企業は人を採用するのにもコストをかけています。

人材募集の求人情報を出したり、人事担当者に働いてもらったりと、人を採用するのにもお金がかかるのです。

ところが、企業が困っているのは、コストをかけて採用した人材がすぐにやめてしまうことなのです。

 

特に、アスリートではない一般の若者を採用する際は、企業はギャンブルのようなリスクを負っています。

今の若者は「自分には合わないと思ったので…」「ブラック企業だ!」「休みが少ないので」「上司に怒られたので」などの理由で、入社してすぐに会社を辞めてしまいます。

※もちろん全員ではないですよ。一部の若い人の話です。

せっかくコストをかけて採用して、新人研修のお金も払って育てようとしても、すぐに辞めてしまいます。

これでは企業はお金を捨てているようなものです。

 

その点、企業側は引退したプロスポーツ選手に対して、

  • 根性がある
  • あきらめない
  • 最後までやり抜く
  • 目標を達成する
  • 集中力がある
  • 体力がある
  • プレッシャーに強い
  • メンタルが強い
  • 努力できる
  • 成長できる
  • 勝負強い

というイメージを持っているのです。

事実、これらの能力はプロスポーツ選手として必要な力ですよね。

 

これらの力は、ビジネスの世界でもかなり必要な力です。

企業側は引退したプロスポーツ選手に対して「これらの力が備わっている人だから採用したい」と思っています。

引退したプロスポーツ選手が就職・転職活動をする際に知っておいてほしいのは、企業は引退したプロスポーツ選手のことを上記にように見ているということです。

つまり、期待と尊敬をされているのです。

引退したプロスポーツ選手の採用面接のコツ

ということは、引退したプロスポーツ選手が企業の採用面接を受ける際のコツが見えてきますね。

例えばこんな感じです。

私はプロスポーツ選手をしてきたことで、根性、あきらめない姿勢、最後までやり抜く力、目標を達成する力、集中力、プレッシャーを乗り越える力、精神力、体力、勝負強さを身につけました。私はこれらの力を御社に活かしたいと思い、御社を志望します』

 

こんな感じのことを、採用面接の志望動機や自己PRのときに言うと、面接官にとても好印象です。

面接官はプロスポーツ選手ではないですからね。

きっと、プロスポーツ選手のそういう力はすごいんだろうな」と期待と興味を持つのです。

引退したプロスポーツ選手の採用面接のコツを上手に使うことが、採用されるポイントです。

引退したプロスポーツ選手を採用している企業の探し方

引退したプロスポーツ選手の採用面接のコツがわかれば、あとは「どうやって自分を欲している企業に出会うか?」です。

実は、引退したプロスポーツ選手と、引退したプロスポーツ選手を採用したい企業のマッチングがうまくいっていないのも現実です。

 

引退したプロスポーツ選手が転職活動をする方法は、

  • ハローワークに行く
  • 求人サイトに登録する
  • 大手転職エージェントに登録する

などが代表的です。

 

ただし、これらの方法は「引退したプロスポーツ選手」という強みをうまく活かせない転職活動の方法です。

決して悪いというわけではないのですが、上記の方法だと、一般の転職者と混ざってしまうため、引退したプロスポーツ選手には不利になってしまいます。

引退したプロスポーツ選手が最終学歴、職務経歴、保有資格などを一般の転職者と比較されてしまったら、まず勝てません。

 

また、上記の方法だと引退したプロスポーツ選手を積極的に採用している企業がどこなのかわかりません。

やみくもに転職活動をしてしまうと転職活動に失敗してしまう可能性があります。

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また、採用面接での引退したプロスポーツ選手の強みの伝え方を教えてくれたり、採用面接の練習もしてくれます。

引退したプロスポーツ選手の就職・転職活動がスムーズに進みますので、活用してください。

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