目次

Jリーガー、サッカー選手の引退後は?

サッカー選手、Jリーガーの引退後の進路は様々ですが、厳しい現実が待っていることも知っておいてください。

Jリーグ時代にトップ選手だったJリーガーは引退後に指導者、監督、コーチ、解説などの仕事がありますが、それができるサッカー選手はほんの一握りです。

Jリーガー引退後に俳優や実業家になる選手もいますが、それもごくわずかのサッカー選手だけです。

 

Jリーグ選手協会がJリーガーを対象に行ったアンケートでは、8割のJリーガーが、引退後の生活について不安を持っているそうです。

Jリーガーとして登録しているサッカー選手のうち、年間約18%のJリーガーが戦力外通告を受けています。

戦力外通告をうけたJリーガーは、J2やJ3に移籍したり、JFLに移籍しています。

それでも行き先がなくなると、サッカー選手を引退します。

 

Jリーガーの平均引退年齢は25~26歳で、平均在籍年数は約6年。

Jリーガーの競技寿命はかなり短いと言えます。

Jリーガー引退後に、うつなど精神障害になる選手が約40%、アルコール依存症になるサッカー選手が約30%います。

 

ご存知の通り、JリーグはJ1、J2、J3まであり、Jリーガーは合計1000人以上のJリーガーがいます。

J1とJ3では年俸・年収が大きく違い、J3のJリーガーは食べていくのもままならないのが現実です。

J3のJリーガーはプロではないサッカー選手もいて、アルバイトをしているのJリーガーもいます。

Jリーガーやサッカー選手の引退後にJリーグからのセカンドキャリアのフォローはない

Jリーグでは、日本国内のスポーツ競技の中で、もっとも早く引退後のJリーガーのセカンドキャリア問題に取り組みました。

2002年に「セカンドキャリアサポートセンター」を設立して、Jリーグを引退したサッカー選手の引退後のセカンドキャリア問題に取り組みました。

2013年4月からは管理統括本部企画部内に「人材教育・キャリアデザインチーム」ができています。

 

しかし、現実的には引退したJリーガーの具体的なセカンドキャリア支援ができていません。

※引退したサッカー選手のセカンドキャリア問題に対して先陣を切ったJリーグですら、引退したJリーガーのセカンドキャリア支援ができていない状態ですので、他のスポーツではもっと選手の引退後のセカンドキャリア支援が進んでいないということです。

Jリーガーが引退する際、Jリーグ側からセカンドキャリアの提案はありません。

現実はどうかというと、引退したJリーガー個人が自助努力で就職活動や転職活動をしたり、起業したりして引退後のセカンドキャリアを形成しています。

Jリーガーが引退後にサッカーに関われる仕事はほとんどない

Jリーガーが引退後に「サッカーに関われる仕事」はほとんどありません。

サッカーのコーチという就職先もありますが、給料が高くありません。

年齢が上がっても月収20万円台を超えられず「結婚できない」「実家暮らし」を余儀なくされるため、一般企業に転職する引退Jリーガーが現実的には多いです。

サッカーコーチ業に長くしがみついてしまうと、年齢が上がるにつれて一般企業への転職は困難になってしまうため、注意が必要です。

 

サッカーだけを続けてきたJリーガーが引退後に、20代後半~30代でいきなり社会に出るのは大変なことでもあります。

一般の人で高校や大学卒業後すぐに企業で働き始めた人と、Jリーガーとしてサッカーに打ち込んできた人では、ビジネスの世界では明らかな力の差があります。

年齢が上がってしまった引退Jリーガーで、社会経験もないのは明らかに就職・転職に不利です。

特に、高卒Jリーガーは引退後の就職や転職が不利

大学を卒業しているJリーガーであれば、まだ引退後の就職・転職先は選択肢があります。

※就職・転職しやすいという意味ではありませんが。

ですが、最終学歴が高卒のJリーガーの引退後は厳しい現実が待っています。

最終学歴が高卒で、20代後半~30代まで社会経験がないとなると、就職活動や転職活動は苦戦を強いられます。

しかし、高卒Jリーガーでも優良企業に就職できる

しかしその一方で、企業は「元スポーツ選手を求めている」という現実もあるのです。

近年は体育会系ではない一般の新卒生を採用しても「この会社は自分には合わない」「ブラック企業だ」とすぐに辞めてしまいます。

企業はコストをかけて人を採用しているため、すぐに会社を辞められてしまうと大きな損失です。

 

その点、体育会系や元スポーツ選手は「粘り強い」「目標を達成する力がある」「最後まであきらめない」「逆境に耐える力がある」というイメージがあり、そういう人材を採用したいという企業が増えているのです。

 

問題なのは、引退したJリーガーや元スポーツ選手が、体育会系や元スポーツ選手を採用したい企業がどれなのかがわからないことです。

ネットの求人情報サイトを見ても、どれが引退したJリーガーを欲している企業なのかわかりません。

 

また、もう1つ問題なのは、引退したJリーガーや元スポーツ選手が「粘り強い」「目標を達成する力がある」「最後まであきらめない」「逆境に耐える力がある」ということを、採用面接の際に企業に伝えていないことです。

自分はサッカーしかやってこなかった…」ということを自分の弱点・デメリットに感じている、引退したJリーガーが多いのです。

現役時代にピンチを切り抜けた経験や、逆境を乗り越えた経験を企業側は聞きたいのですが、面接を受ける引退したJリーガーはまさかそんなことに価値があるとは気づいていないという現実があります。

引退したJリーガーの経験談は、企業の面接官も未体験の世界のため、興味があるのです。

 

引退したJリーガーや元スポーツ選手は「企業がどんな人材を求めているのか」「採用面接で企業はどんな話を聞きたいのか」を理解して採用面接に臨むことが大切です。

また、引退したJリーガーや元スポーツ選手が自分の強みを活かした採用面接ができるように研修してくれる相談窓口を活用して転職活動をすることでうまくいきます。

 

もちろん、最終学歴が大卒のJリーガーに比べると、高卒のJリーガーは就職・転職先の選択肢は少なくなりますが、コツさえ抑えれば高卒Jリーガーでも、引退後に優良企業に就職できます。

Jリーガーの引退後の就職先は?

サッカー選手・Jリーガーの引退後の就職先をご紹介します。

ご自身に合いそうな就職先があれば幸いです。

Jリーガー引退後にスポーツ用品メーカーに就職

引退したJリーガーがスポーツ用品メーカーに就職・転職する事例もあります。

中途採用をしているスポーツ用品メーカーもあります。

特に、引退したJリーガーだと、

などのスポーツメーカーが代表的です。

ただし、他のスポーツ選手や新卒の学生さんにも人気の就職先のため、Jリーガーと言えど就職難易度は高めです。

スポーツジム・フィットネスクラブ

Jリーガーを引退後にスポーツジムやフィットネスクラブに就職する選手もいます。

ただし、スポーツジムやフィットネスクラブは正社員募集が少ないです。

また、給料が低いため将来を考えると不安になる仕事でもあります。

などが有名です。

 

現実的には40代や50代までインストラクターを続けることは難しく、先々にまた転職の悩みを抱える可能性があります。

特に、年齢を重ねてからの異業種への転職は厳しいですので、スポーツジムやフィットネスクラブへの転職は慎重に検討する必要があります。

Jリーガー引退後にスポーツショップに就職

Jリーガー引退後に「スポーツに関わる仕事がしたい」ということで、スポーツショップで働くJリーガーもいます。

などが有名です。

 

ただし、中途採用は店舗スタッフが多く、中には正社員ではなく契約社員やアルバイトも多いです。

契約社員やアルバイトで働くことはできますが、定年まで働けるわけではなく、将来の不安は大きくなります。

スポーツショップの店舗スタッフで働くことは自体は悪いことではありませんが、契約社員やアルバイトで何年も過ごしてしまうと、その後の転職の際にさらに不利になります。

慎重な判断が必要だと言えるでしょう。

Jリーガー引退後に整骨院や接骨院に就職

Jリーガー引退後に整骨院や接骨院に就職する選手もいます。

整骨院や接骨院で働くには、柔道整復師や鍼灸師の国家資格が必要です。

柔道整復師や鍼灸師にJリーグ現役時代にお世話になった選手もいるでしょう。

柔道整復師や鍼灸師はケガした人を治す仕事です。

場合によってはサッカーに関われる可能性もあるでしょう。

 

柔道整復師や鍼灸師になるには、柔道整復師や鍼灸師の大学や専門学校を卒業して受験資格を得て、国家試験に合格する必要があります。

大学は4年、専門学校は3年間です。

柔道整復師や鍼灸師になるには、学費と時間が必要です。

 

柔道整復師や鍼灸師の職場は整骨院や接骨院以外に、整形外科、介護施設、スポーツ施設などがあります。

独立ができる国家資格のため、将来独立して整骨院、接骨院、鍼灸院を開業する元Jリーガーもいます。

国家資格を取るために時間とお金がかかるのがネックとなります。

製薬会社の営業

Jリーガー引退後に製薬会社の営業職に就職する選手もいます。

製薬会社の営業は、別名「MR」とも呼ばれています。

病院を回って、自社の薬を使ってもらえるように営業する仕事です。

 

営業する相手は医師が多く、相当な薬の知識と、人間関係の構築能力、営業力、コミュニケーション能力が必要な仕事です。

薬を使ってもらうために医師の接待も多く、お酒に強くなければいけなかったり、気配りができる立ち振る舞いができることが求められます。

病院に営業に行く時間帯は17時以降が多く、仕事が終わる時間はどうしても遅くなりがちです。

ライバルの製薬会社や、ライバルのMRもたくさんいて、非常に厳しい営業職と言えます。

 

今までサッカーに打ち込んできたJリーガーが営業職をやるのは大変なことも多いでしょう。

しかし、Jリーガーで培った「あきらめない」「目標を達成する力」「最後までやり抜く力」が活かされる仕事と言えるでしょう。

ちなみに、厳しい仕事のため離職率は高いです。

生命保険の営業

Jリーガーを引退後に生命保険の営業マンに就職・転職する選手も多いです。

生命保険の営業職は不人気職でもあるため、採用倍率が低く中途採用でも採用されやすいです。

Jリーガーが引退後に就職する保険会社は、

  • プルデンシャル生命
  • ジブラルタ生命
  • メットライフ生命
  • ソニー生命
  • マニュライフ生命
  • アクサ生命
  • 第一生命
  • 日本生命
  • 富国生命
  • 明治安田生命
  • 三井生命
  • 住友生命

などです。

 

プルデンシャル生命は最終学歴が大卒以上であることが条件ですが、それ以外の保険会社は高卒でも就職・転職できます。

プルデンシャル生命、ジブラルタ生命、メットライフ生命、ソニー生命、マニュライフ生命、アクサ生命は商品力が高く、保険が売れた際の販売手数料は高いです。

第一生命、日本生命、富国生命、明治安田生命、三井生命、住友生命は商品力が悪く、保険が売れた際の販売手数料は低いです。

 

もちろん、どの保険会社もノルマがあり、保険が売れなければ月給は10万円を切ります。

保険が売れず生活できなくなり退職する人も多いです。

離職率は90%以上という、非常に厳しい業界です。

ですが、保険がたくさん売れれば給料に上限はなく、年収1億円以上稼ぐ人もいます。※もちろん一握りのスーパー営業マンだけですが。

 

保険営業の厳しいところは、保険契約をいただいたお客さんが3年以内に保険を解約してしまうと、保険会社からもらった保険販売手数料を保険会社に返金しなければいけないということです。

この制度を「戻入(れいにゅう)」と言います。

そのため、保険契約をもらっても3年間は安心できないということです。

大きい保険契約が3年以内に解約になると、その月の給料がゼロになるだけでなく、100万円以上を保険会社に返金する義務が発生します。

非常に厳しい仕事のため、就職・転職するのであれば覚悟しておきましょう。

不動産会社の営業

Jリーガー引退後に不動産会社の営業マンになる選手もいます。

不動産会社の営業とは、正確にいうと「投資用不動産の営業」です。

投資用不動産とは、アパートやマンションなど、自分で住む不動産ではなく「人に貸して賃貸収入を得る不動産」です。

 

投資用不動産の会社はとてもたくさんあり、1つの会社にたくさんの営業マンがいるため、大変多くのライバルがいる仕事です。

また、投資用不動産の営業は「うざい」と思われることが多く、人から嫌われる営業職とも言えるでしょう。

Jリーグで活躍していたJリーガーが引退後に投資用不動産の営業職につくと、世間の冷たい目にショックを受ける人もいます。

サッカーをやっていたころに「たくさんの人に嫌われる」という経験がない元Jリーガーが、たくさんの人に嫌われて否定されるのはショックが大きいかもしれません。

 

投資用不動産が売れなければ給料は当然下がりますし、クビになる人もたくさんいます。

離職率は相当高い業界です。

もし就職・転職するのであれば覚悟しておきましょう。

車の営業マン

Jリーガー引退後に車の営業マンになる選手もいます。

車の営業の仕事は、主に車のショールームにいて、来客した人に車の説明をして車を買ってもらう営業職です。

また、自分で人脈を広げて車を買ってくれる人を探して営業するのも仕事です。

ショールームから出て、お客さんのところに出向いて営業することもあります。

 

車が売れなければクビです。

営業力、コミュニケーション能力が必要な厳しい仕事です。

ずっとサッカーだけをやってきたJリーガーで、口下手な人には厳しい仕事です。

Jリーガー引退後に銀行員に就職

Jリーガー引退後に銀行に就職・転職する人もいます。

銀行に就職するには最終学歴が大卒以上である必要があるため、高卒Jリーガーには難しいです。

最終学歴大卒以上の中途採用をしている銀行もあるため、チャンスはあります。

ただし、銀行の中途採用は人気があるため、多くのライバルと少ない採用枠を競うことになります。

 

引退した元Jリーガーであっても「ずっとサッカーだけをやってきました」というセリフは採用面接では不利になる危険性もあるため、しっかり面接対策しておきましょう。

メインバンクよりは地方銀行の方が採用枠が多いようです。

Jリーガー引退後にテレビ局に就職

Jリーガー引退後にテレビ局に就職・転職する選手もいます。

テレビ局は最終学歴が大卒以上であることが条件です。

そのため、高卒Jリーガーの転職は難しいです。

 

テレビ局は「コネ入社」があり得る業界のため、Jリーガー現役時代にテレビ局の人と人脈を作っておいた選手にはチャンスがあるかもしれません。

しかし、テレビ局は大変人気の就職先のため、採用倍率が非常に高いです。

引退したJリーガーや元スポーツ選手以外にも採用面接を受ける人はたくさんいますので、その中で勝ち抜かなければいけません。

 

テレビ局の仕事は昼夜が逆転したり、テレビ局に泊まり込むほど激務なこともあり、大変体力のいる仕事です。

徹夜作業もあるでしょう。

「体力が必要」という点では、体育会系や引退したJリーガーには良いかもしれません。

詳しくは『体育会系に人気のテレビ局は?』を読んでみてください。

Jリーガー引退後に出版社に就職

Jリーガー引退後に出版社に就職する人もいます。

ほとんどの出版社は最終学歴が大卒以上である必要があります。

そのため、高卒Jリーガーには難しい就職先です。

出版社は非常に人気の高い就職先のため、採用倍率は高いです。

きちんと面接対策しないと不採用です。

 

「Jリーガーとしてやってきた」ということと「なぜ出版社なのか?」をうまく結びつけられればチャンスはあります。

元スポーツ選手の採用面接対策の相談窓口などを活用すると良いでしょう。

 

出版社は締め切りに追われる仕事で、昼夜が逆転したり、長時間残業になったり、徹夜作業もあります。

とても体力が必要な仕事のため、引退したJリーガーには良いかもしれません。

詳しくは『体育会系に人気の出版系企業は?』を読んでみてください。

建設業の現場監督

Jリーガーを引退後に建設業の現場監督・施工管理の仕事に就職する選手もいます。

実はこの「建設の現場監督」は30代でも未経験からチャレンジできる仕事です。

現場監督・施工管理は工事現場作業員ではなく、現場を取りまとめる監督の仕事です。

手に職がつく仕事のため、技術が身につけば将来も仕事に困ることはないでしょう。

年収も高い仕事のため稼げます。

 

工事現場の作業員さんや職人さんに指示を出したり、現場をとりまとめる「リーダーシップ」が必要な仕事です。

まさしく「監督業」です。

 

建設の現場監督の大変なところは、休みが少ないこと、長時間労働になりやすいことです。

現場には当然締め切りがあり、決められた期限内に工事を完了させなければいけません。

現場では思わぬトラブルも当然起きるもので、スケジュールがずれることもあります。

夜遅くまで残って仕事をすることもありますし、休日も現場に行かなければならないこともあります。

「手に職をつけたい」という人には良い仕事です。

 

体力も必要な仕事のため、引退したJリーガーや元スポーツ選手には良いでしょう。

自分が手掛けた仕事が地図に残る」というやりがいはあります。

 

建設業界は2020年の東京オリンピック後もたくさんの仕事があるため、安定しています。

※2020年の東京オリンピックの後に工事のタイミングをずらしている現場がたくさんあるため、東京オリンピック後もたくさん仕事はあります。

人材紹介会社に就職

Jリーガー引退後に人材紹介会社に就職・転職する人もいます。

「人材紹介会社」とは、就職・転職したい人に企業を紹介する仕事です。

ご自身のJリーガー引退後の就職・転職活動でお世話になっている人もいることでしょう。

別名「転職エージェント」と言います。

 

就職・転職したい人を企業に紹介することで、企業から人材紹介料をもらうビジネスです。

詳しくは『そもそもなぜ転職エージェントは無料でサポートしてくれるの?』を読んでみてください。

Jリーガー引退後に飲食店に就職

Jリーガー引退後に飲食店に就職・転職する選手もいます。

飲食店は常に人手不足で、比較的就職しやすい業界です。

ただし、激務のため大変な仕事です。

 

忙しい時間帯の居酒屋さんや飲食店に行くと、働いている人は本当に大変そうですよね。

注文を受けたり、料理や飲み物を運んだり、皿やコップを片付けたり、レジでお会計をしたりと大変忙しく働いています。

注文を間違えたり、料理や飲み物を出すのが遅くなればお客さんからクレームを言われることもあります。

居酒屋さんの場合は、酔っぱらいを相手にするため、タチの悪いお客さんもいます。

 

立ちっぱなし、動きっぱなしの仕事のため、大変体力も必要な仕事です。

体力が必要という点では、引退したJリーガーには良いかもしれません。

 

ただし、飲食店の仕事はアルバイトが多いため、正社員は少ないです。

アルバイトから始めて、仕事ぶりが良ければ正社員になれる「正社員登用」をしている飲食店グループもありますが、正社員は少ないです。

飲食店に就職する場合は「なぜ飲食店なのか?」「飲食店で働くことで、今後の人生にどう役立てるのか?」をきちんと考えてからにしましょう。

とてもきつい仕事で給料も低いため、「なんのために飲食店で働くのか?」が明確に定まっていないときつい仕事です。

引っ越し業者

Jリーガーを引退後に引っ越し業者に就職・転職する人もいます。

引っ越し業者の仕事は大変体力が必要な仕事です。

「体力が必要」という点では、引退したJリーガーには良いかもしれません。

 

引っ越し業者で働くデメリットは、キャリアを長い目で見れないという点です。

定年まで働ける可能性は低いですし、自分の体力もいつかは落ちてきます。

長時間労働ですし、給料は年功序列で高くなるわけでもありませんので、「何歳までやるのか?」という問題があります。

年齢が高くなってから、また別の業界に転職するのは非現実的であるため、Jリーガー引退後のキャリアとしては慎重な判断が必要です。

Jリーガー引退後に農協に就職

Jリーガー引退後に農協(JA)に就職する選手もいます。

農協は中途採用をしているため、転職できます。

募集職種は営業職です。

農協の営業職の内容は多岐に渡ります。

 

農家さんに農薬の販売、JA共済(保険)の営業、JAバンクの預金の営業、農家さんに農業融資の営業、その他テレビを売ったり、種を売ったり、なんども売っているのがJAです。

売らなければいけないノルマがたくさんあります。

ノルマに追われるのが嫌な人、コミュニケーションが苦手な人、営業力のない人には厳しい仕事です。

 

ずっとサッカーをやってきた、引退したJリーガーが特に苦しむのが「営業力」です。

サッカーとは全く違う仕事のため、営業が苦手な元Jリーガーも多いです。

自分では全然良いと思えない商品でも、お客さんに無理やり売らなければいけないこともあり、罪悪感を感じて退職してしまう元Jリーガーもいます。

Jリーガー引退後に教員になる

Jリーガーを引退後に教員になる選手もいます。

ただし、教員になるには当然教員免許が必要です。

Jリーガーになる前に、大学で教育学部を卒業し教員免許を取得していることが条件です。

Jリーガー引退後に教員になれる人は少数派です。

Jリーガー引退後に消防士になる

Jリーガー引退後に消防士になる人もいます。

消防士は毎日訓練があり、筋力や体力が必要な仕事です。

「筋力や体力」という点では、引退したJリーガーには良い仕事かもしれません。

 

しかし、消防士は公務員のため、公務員試験に合格する必要があります。

消防士の試験は難易度が高いため、かなり勉強しないと合格できません。

最低でも、1日8時間の勉強を1年以上続けないと合格できません。

実質は合格まで2年以上かかる人も多いです。

勉強が苦手なJリーガーには簡単な試験ではありません。

Jリーガー引退後に警察官になる

Jリーガー引退後に警察官になる人もいます。

警察官は体が丈夫でないとできない仕事ですし、警察学校での訓練は体力が必要です。

「体力が必要」という点では、引退したJリーガーには良い仕事でしょう。

 

しかし、警察官は公務員のため、警察の公務員試験を受けて合格する必要があります。

試験の難易度でいうと、公立高校入試より少し難しいくらいです。

最低でも毎日7時間の勉強を1年以上はやらないと合格できません。

勉強が苦手な元Jリーガーだと、合格まで2年以上かかることもあります。

 

警察官になるには1~2年かかるため、「そこまでしてチャレンジするか」という問題があります。

もし、警察官になる公務員試験に落ちてしまうと、「ただ歳をとるだけ」ということになってしまい、ますますその後の転職が不利になってしまいます。

 

ちなみに、警察官の公務員試験は、20代のうちでないと受験はできないことが多いです。

※30歳を超えると受験できないところが多いようです。

Jリーガー引退後に弁護士や司法書士になる

Jリーガー引退後に弁護士や司法書士になる選手もいます。

当然ながら、弁護士や司法書士は国家資格のため、弁護士になるための国家試験、司法書士になるための国家試験に合格する必要があります。

弁護士も司法書士も国家試験に合格するのは難しいため、相当勉強する必要があります。

合格まで何年もかかる人もいます。

最低限、勉強が得意な人でないと難しいです。

 

弁護士や司法書士を目指すのには大きなデメリットが2つあります。

デメリット1:もし合格しなかったら歳をとってしまい、ますます転職が不利になる

弁護士や司法書士になるには、何年も勉強する必要があります。

そして、勉強すれば必ずなれるというものでもありません。

勉強がうまく進まない人は10年経っても国家試験に合格しません。

仮に25歳でJリーガーを引退して、そこから10年勉強した結果、弁護士や司法書士の国家試験に合格しなかったとしましょう。

そうなれば、何の社会人経験もない35歳になってしまいます。

 

社会人経験のない35歳が企業に就職するのは困難です。

アルバイトや契約社員など、就職できる先はかなり限られてしまいます。

弁護士や司法書士を目指すのは良いですが、目指すのであれば絶対に受からないと非常にリスクが高いです。

デメリット2:弁護士や司法書士は稼げない

これは本当に厳しい現実なのですが、弁護士の平均年収は200万円台です。

必死に勉強して弁護士になっても稼げないのです。

司法書士も稼げません。

弁護士や司法書士は就職先も少ないです。

弁護士事務所や司法書士事務所で人材を募集しているところは少ないのです。

 

そのため、弁護士や司法書士は独立する人が多いのですが、独立するということは自分で仕事をとってこなければいけません。

つまり、営業力が必要なのです。

弁護士や司法書士の知識と営業力はまったく別物です。

営業ができず廃業してしまい、工場でアルバイトをしている弁護士や司法書士も多いです。

 

引退したJリーガーや元スポーツ選手は、現役を引退したときに社会経験がないことに焦ります。

20代後半や30代で社会人経験がないということで、就職や転職が困難に感じるのです。

※引退した元スポーツ選手には、就職・転職のコツがあるので、そのコツを知っていれば就職・転職できます。

 

社会人経験がないということで「資格をとろう!」と考える、引退したJリーガーも多いです。

たしかに、資格は肩書に使えます。

ですが、資格があるから稼げるわけでもありませんし、弁護士や司法書士の資格をとったからといって、仕事が来るわけではありません。

何年も勉強して弁護士や司法書士の国家資格を取得した人が陥る悲劇です。

資格をとっただけでは食えないのです。

Jリーガー引退後に政治家になる

Jリーガー引退後に政治家になる選手もいますが、これはごく一握りの選手だけです。

選挙で当選するには、知名度が必要ですので、Jリーグ現役時代にJ1で相当活躍した選手でないと非現実的です。

選挙に出馬して、選挙活動をするには1000万円以上のお金も必要ですから、資金力も必要です。

政治家を目指す元Jリーガーは少ないです。

引退後はサラリーマンになるJリーガーがもっとも多い

Jリーガー引退後に、一般的なサラリーマンになる選手がもっとも多いです。

業種のジャンルはかなり広いです。

※上記の仕事の中にもたくさんサラリーマンの仕事は入っていますが。

Jリーガーを引退した理由は、採用面接で必ず聞かれる

引退したJリーガーが企業の採用面接を受ける際、必ず「なぜJリーガーを引退したのですか?」と聞かれます。

他の一般の面接応募者の中に「引退したJリーガー」が混ざっていたら、面接官は興味を持ちます。

珍しいですからね。

 

この「なぜJリーガーを引退したのか?」の質問の答えで最も良い答えは「私はサッカーをやり切りました!」です。

つまり「もうサッカーに未練はありません!」ということを伝えるのが好印象です。

 

サッカーに未練がある元Jリーガーを、面接官は見抜くと思ってください。

Jリーガーやサッカーへの未練を断ち切ってから、一般企業の採用面接に臨むのが良いです。

「厳しいJリーグで学んだことを御社で活かしたい」

企業の面接官や採用担当者は「良い人材を採用したい」と思っています。

挨拶と返事が元気よく明るくて、清潔感があって、好印象であることは最低条件です。

 

引退したJリーガーは「自分はサッカーしかやってこなかった」ということをデメリットとしてとらえている人が多いです。

引退したJリーガーの採用面接は「自分はサッカー漬けの人生だったから、社会人経験がない…」というデメリットを、メリットに変えて伝えることがポイントです。

Jリーガー現役中も「ピンチはチャンス」と思ってプレーしていましたよね?

採用面接もそれと同じです。

デメリットは見方を変えればメリットになるのです。

 

他の一般の面接応募者になくて、企業の面接官があなたに一番聞きたいことは1つです。

『Jリーガーで得たもの』です。

面接官は「Jリーグってどんな世界なんだろう?」「Jリーガーってどんな気持ちなんだろう?」「プロスポーツの世界はすごく厳しいんだろうな」「Jリーガーを引退するってどんな気持ちなんだろう?」と思っています。

だって、面接官自身はJリーガーだった経験がないわけですから。

面接官が知りたがっていることに応えてあげるのが、引退したJリーガーの採用面接のコツです。

 

『私はJリーガーとして闘ってきて、あきらめない姿勢、最後までやり抜く力、目標を達成する力を身につけることができました。私は厳しいプロスポーツであるJリーグで学んだことを御社で活かしたいと思い、御社を志望します』

これが志望動機です。

他の一般の面接応募者には絶対に言えない殺し文句ですよ。

 

企業が欲しいのはまさに「あきらめない人」「最後までやり抜く人」「目標を達成する人」だからです。

これらの力はビジネスの世界でも使える力です。

こうした力があることをアピールすることが、引退したJリーガーの採用面接のコツです。

 

詳しくは『体育会系は就職や転職に有利な15の理由』を読んでみてください。

また、引退したJリーガーの採用面接の研修や、優良企業を紹介てくれる就職・転職の相談窓口があるため、有効活用してください。

Jリーガー引退後の起業はリスクがある

Jリーガー引退後の仕事として、独立・起業する人もいます。

独立・起業は就職や転職とは違い、経営者になることです。

かっこよく見えるかもしれませんが、ビジネスに失敗して借金をかかえ、自己破産する人もいるリスクの高い厳しい世界です。

 

サラリーマンであればある程度は会社が守ってくれることもありますが、経営者は全責任は自分です。

商売を始めるということはサッカーやJリーガーとは全く違う「経営能力」が必要です。

 

また、引退したJリーガーや元スポーツ選手が起業するときに被害が多いのが「開業コンサルタント」「起業コンサルタント」「経営コンサルタント」などに騙されてお金を失ってしまうケースです。

Jリーガーが引退すると聞いて寄ってくる怪しいコンサルがいますので、絶対に信用してはいけません。

詳しくは『起業したい元アスリートやスポーツ選手へ』も読んでみてください。

Jリーガー引退後に子供向けのサッカースクールを開校できるの?

Jリーガー引退後に子供向けのサッカースクールを開校する人もいます。※少数派ですが。

収入源は当然「月謝」になります。

サッカースクールにはいくつか種類があります。

地域のスポーツ少年団チーム

地域のスポーツ少年団は小学校単位で作られるチームです。

小学校の部活動ではなく、学校外のチームです。

※野球でいうところの「リトルリーグ」のようなものです。

月謝は1人当たり3000円~6000円くらいが相場です。

 

保護者の協力も得て練習したり、大会に出場したりします。

子供たちが選手登録して大会に出場することもできます。

月謝が安いため、暮らしていくとなるとチームに所属する子供たちの人数が多くないと生活が厳しくなります。

ネームバリューのある引退したJリーガーであれば集客には困らないでしょうが、知名度のないJリーガー・サッカー選手は集客に苦労するでしょう。

また、毎年6年生が必ず引退しますので、毎年たくさんの新しい子供を集客する必要があり、運営・経営には緊張感があります。

Jリーグ下部組織のクラブチーム

Jリーグの下部組織のクラブチームができます。

また、大手企業が出資するクラブチームもあります。

これはJリーガー現役時代に相当な実績がないとなかなか関われません。

サッカー界での人脈の広さが重要です。

人脈がある元Jリーガーにはチャンスがあるかもしれませんが、狭き門です。

 

月謝は4000円~9000円が相場で、地域のスポーツ少年団よりは月謝は高いです。

しかし前述のとおり、こうしたクラブチームの監督や指導者になれる元Jリーガーはごくわずかです。

子供たちは日本サッカー協会に選手登録ができて、公式戦にも出場できます。

サッカー教室

サッカー教室は地域のスポーツ少年団やクラブチームとは違い、単に「サッカーを習う教室」です。

やること自体は地域のスポーツ少年団やクラブチームと近いですが、子供たちの選手登録は二重にできないので、サッカー教室としてチームを作って公式戦に参加することはできません。

※練習試合はできます。

 

月謝は5000円~15000円くらいが相場です。

子供たちを集めることができれば良い収入になります。

しかし、サッカー教室は数が多いため、競合が多く集客に苦労します。

コーチの質は保護者からかなり見られるため、Jリーガー時代の成績や実績があまりないサッカー選手だと運営や経営は厳しいです。

子供を集客できなければ収入は下がっていきます。

子供にサッカーを教えることと、経営について

Jリーガーとしてサッカーをやってきたことと、子供にサッカーを教えることはまったく違います。

サッカーの技術が高いから、サッカーチームや教室の経営がうまくいくというわけではありません。

まず、子供から慕われなければいけません。

子供から嫌われるようなコーチであれば、辞める子が続出して運営が困難になってしまいます。

 

また、本当のお客様は子供ではなく保護者です。

中にはわがままな保護者もいますし、わけのわからない保護者もいます。

ですが、サッカーチームやサッカー教室はあくまでも「客商売」です。

自分のサッカーのこだわりが強すぎて保護者から嫌われてしまうと、どんどん辞めていきます。

※ママさん同士の口コミの威力はすごいです。悪い噂はあっという間に広がります。

他にいくらでもサッカーチームや教室はあるため、ちょっと評判が悪くなるとすぐに他のチームや教室に行かれてしまいます。

サッカー教室やスクールには資格・免許が必要

子供向けのサッカーチームやサッカー教室で、12歳以下の子どものコーチをするには日本サッカー協会の公式C級・D級のコーチ資格が必要です。

また、日本サッカー協会の審判3級・4級の資格もあった方が良いです。

 

資格なんてなくてもサッカーは教えられる」という元Jリーガーもいます。

その通り、資格なんてなくてもサッカーを教えることはできます。

ですが、子供向けのサッカーチームやサッカー教室はあくまでも「客商売」です。

誰のために資格を取得するかというと「保護者のため」です。

 

保護者は「このコーチはちゃんと資格を取得している」ということで安心感が生まれます。

また、練習や試合中に子供がケガをした場合に応急処置ができる安心感を保護者に持ってもらうために、救命講習を受けていることや、柔道整復師の資格があること、スポーツトレーナーの資格を取得していることがあると、保護者に安心感を与えるため有利です。

大学の教育学部を出て教員免許を取得していれば、なお良いです。

経営者になるということ

このようにサッカーチームやサッカー教室のコーチや運営・経営をするには、単に「元Jリーガー」「サッカーの実績がある」というだけではダメです。

きちんと客商売ができて、顧客満足度を高めることができて、資格も取得している必要があります。

また、経営者としては「売上を作れる力」が必要です。

子供たちの数が減れば補充をしなければ経営は成り立ちません。

 

Jリーガー時代にはやらなかった「営業」をしなければいけません。

地域のコミュニティに顔を出したり、地域のお祭りに積極的に参加したり、小学校のイベントに積極的に参加したりして、営業活動をしなければ子供は集まりません。

「待っていれば子供は集まる」ということは絶対にありません。

自分のJリーガーとしてもキャリアを一度忘れて、心機一転で営業を頑張る覚悟が必要です。

 

また、経営である以上は必ず厳しい試練が待っています。

お金が足りなくなり、生活できなくなることもあります。

1つのサッカー教室が何十年も続くということはあり得ません。

経営難でいつかはサッカーチームや教室をたたまなければならないときが来るかもしれません。

起業や経営にはリスクがあるということを肝に銘じておいてください。

日本で唯一の引退したスポーツ選手専門の就職・転職支援窓口

引退したJリーガーの就職や転職に有効なのが、日本で唯一の『元スポーツ選手専門の就職・転職支援窓口』の活用です。

 

元スポーツ選手専門の就職・転職の支援窓口」は、

自分に合う企業、自分の競技実績を評価してくれる企業を無料で紹介してくれます。

「スポーツ選手を評価してくれる優良企業」

「元スポーツ選手を採用したい優良企業」

「引退したJリーガーを採用したい優良企業」

の求人情報を専門で持っているのはここだけです。

 

引退したJリーガーがスムーズにセカンドキャリアを始めるのに有効ですので活用してください。

引退したアスリートのインタビューサイト

元アスリートの引退後のインタビューサイト」があり、Jリーガーの引退後のセカンドキャリアの参考になりますので見てみてください。