プロボクサーの引退後は?

プロボクサーの引退後についてご紹介します。

プロボクサーの競技寿命は短いです。

多くのプロボクサーが20代で現役を引退します。

 

10代からボクシング漬けの生活を送ってきたプロボクサーにとって、引退後にボクシング以外の仕事を探すのはイメージができないのが現実です。

プロボクサーとして20代中盤までやってきて、社会人経験がない人も多く、引退後に「何をすればいいのかわからない」という元プロボクサーも多いです。

プロボクサー引退後もボクシングの仕事をする人は少数派

プロボクサー引退後もボクシングに関わる仕事を続ける人はほとんどいません。

引退後にプロボクサーの指導者になったり、ボクシングジムで働いたり、ボクシングジムを作る人もいますが、それができるのは現役時代に世界チャンピオンになったようなトッププロボクサーだけです。

 

また、プロボクサーの指導者になれたとしても、生活していけるほどの収入を稼げるとは限りません。

ボクシング人口はあまり多くありませんし、例えばボクシングジムをやるにしても経営難に陥る危険性も高いです。

引退したプロボクサーの多くは、引退後にボクシングと関係ない仕事に就職することが多いです。

引退後も「ボクシングで稼ぐ」というのはかなり難易度が高いです。

有名プロボクサーの引退後

有名プロボクサーの引退後をご紹介します。

有名なプロボクサーはどのようなセカンドキャリアを歩んでいるのでしょうか?

亀田大毅さんの引退後

亀田大毅さんは第42代WBA世界フライ級王者、第25代IBF世界スーパーフライ級王者で、世界2階級制覇王者です。

現役時代の戦績は、

  • 総試合数:34
  • 勝ち:29
  • KO勝ち:18
  • 敗け:5

という素晴らしい数字を残しています。

 

2007年の内藤大助選手との一戦で世間から多くのバッシングを受けましたが、選手としては素晴らしく、多くの勝ち星を挙げています。

※内藤大助さんには謝罪をしています。

2015年に網膜剥離により現役を引退しています。

 

現役引退後はあまりメディアに出ることもありませんが、時折テレビ出演などをされています。

奥様と世界をめぐって「今後どうするかを考えたい」ということもあり、今後のご活躍もとても楽しみです。

内藤大助さんの引退後

内藤大助さんは第36代WBC世界フライ級王者、第49代元日本フライ級王者、第35代元OPBF東洋太平洋フライ級王者と、驚異的な戦績を残しています。

現役時代は、

  • 総試合数:42
  • 勝ち:36
  • KO勝ち:23
  • 敗け:3
  • 引き分け:3

という素晴らしい数字を残しています。

 

内藤選手は中学生時代にいじめを受けており、辛い中学校生活を送られています。

高校卒業後に上京して「強くなりたい」という想いからボクシングを始めていますが、母親から「ボクシングは野蛮なスポーツ」として勘当されています。

 

2005年には、当時世間を騒がせていた亀田兄弟の亀田大毅との対戦が話題になりました。

内藤選手は亀田大毅選手に勝利しています。

2010年に現役を引退しています。

 

現役引退後はボクシングの解説もしています。

また、元ボクサーにしてはとても温和なイメージもあり、テレビ出演が多いです。

笑いをとるシーンも多いですよね。

また、長谷工などCM出演もしています。

今後のご活躍もとても楽しみです。

長谷川穂積さんの引退後

長谷川穂積さんは本当に強かったですよね。

第26代WBC世界バンタム級王者、第42代WBC世界フェザー級王者、第31代WBC世界スーパーバンタム級王者を奪取している世界3階級制覇王者です。

 

現役時代は、

  • 総試合数:41
  • 勝ち:36
  • KO勝ち:16
  • 敗け:5

という、素晴らしい戦績を残されています。

 

バンタム級では5年間世界王座に君臨しており、その間10度の防衛に成功しています。

2016年に、世界王者のまま現役を引退しています。

 

現役引退後は、ボクシング中継の解説者としても活躍しています。

また、2017年には東京医療学院大学特任講師に就任しています。

今後は卓球もやるようなコメントをしていますね。

今後の活躍もとても楽しみですね。

畑山隆則さんの引退後

畑山隆則さんは多くのタイトルを奪取しています。

  • 第28代OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者
  • 第34代日本スーパーフェザー級王者
  • 第19代WBA世界スーパーフェザー級王者
  • 第39代WBA世界ライト級王者

という驚異的な戦績を残しています。

 

現役時代は、

  • 総試合数:29
  • 勝ち:24
  • KO勝ち:19
  • 敗け:2
  • 引き分け:3

という素晴らしい戦績を残しています。

 

小柄なボクサーではありましたが、数多くの勝ち星を挙げ、日本人世界チャンピオンの中でもとても印象的な存在です。

高校を中退してボクシングに没頭しましたが、現役を引退後に再入学し卒業しています。

また、その後大学へも進学しています。

 

2001年に現役を引退しています。

現役引退後は、2002年に元WBA世界ミドル級王者・竹原慎二さんと共同で竹原慎二&畑山隆則のボクサ・フィットネス・ジムを東京都で開業しています。

開業当初はアマチュア選手専用のジムとして運営していましたが、2008年に東日本ボクシング協会への加盟が承認されたため、プロ選手も受け入れるようになりました。

指導者・実業家としての才能も発揮されています。

 

また、コミュニケーション能力が高いため、ボクシングやK-1の解説者としても活躍しています。

今後のご活躍もとても楽しみですね。

竹原慎二さんの引退後

竹原慎二さんは第19代WBA世界ミドル級王者で、日本人で初めてミドル級王座を獲得しました。

 

現役時代の戦績は、

  • 総試合数:25
  • 勝ち:24
  • KO勝ち:18
  • 敗け:1

という素晴らしい数字を残しています。

日本人ボクサーの中でも長身・大型の選手で、本当に強い印象がありますよね。

1996年に網膜剥離により現役を引退しています。

 

引退後は芸能界入りしましたが、初めの頃は仕事がなく、日焼けサロンなどでアルバイトをしていました。

2000年からTBSの『ガチンコ!』の企画「ファイトクラブ」にコーチとして参加していました。

ガチンコファイトクラブは不良をボクシングで更生させ、プロボクサーに育て上げるという企画で、約3年間続きました。

竹原は不良たちにスパルタ指導を行い、そのうち12人がプロテストに合格しました。

当時テレビを見ていた方は「竹原選手=ガチンコファイトクラブ」というイメージもあったと思います。

 

2002年には畑山隆則さんと共に、東京都にT&H竹原慎二&畑山隆則のボクサ・フィットネス・ジムを開いています。

また、2002年には健康と美容のコンセプトブランド「30upDIET」を立ち上げて、サプリメントを販売し始めました。

2004年にはサウナスーツ、2005年には付加価値ウォーキングシューズ「マッスルトレーナー」が大ヒット。

このときボクサフィットネスの動きを使ったダイエットエクササイズのビデオ、DVDを発売しました。

また、地元広島名物つけめん店「みんみん」とコラボし、こんにゃくを利用したダイエット用食品「激辛つけ麺」の開発にも携わっています。

2006年まで大田区池上通りでイタリアンレストラン「カンピオーネ」も経営されていました。

ボクシングだけでなく、商才もあるようです。

 

竹原さんと言えば、2014年に膀胱癌が判明し、リンパ節へも転移するなどの大病をされています。

現在は経過観察中で治療中だそうです。

 

2015年よりジム運営・タレント活動を本格的に再開しています。

2017年の年末のテレビ東京の「孤独のグルメ」で、広島県の役肉屋さんのシーンでも役者さんとして登場していました。

お元気そうで安心した人も多かったと思います。

今後のご活躍もとても楽しみです。

辰吉丈一郎さん

辰吉丈一郎さんは第50代日本バンタム級、第18代・第24代WBC世界バンタム級王者です。

現役時代の戦績は、

  • 総試合数:28
  • 勝ち:20
  • KO勝ち:14
  • 敗け:7
  • 引き分け:1

という素晴らしい数字を残されています。

 

1991年に世界タイトルを奪取。

具志堅用高さんの記録を抜いて国内最短新記録で世界王座奪取に成功しました。

しかし、辰吉さんは「網膜裂孔」「網膜剥離」に苦しめられました。

 

辰吉選手はまだ現役引退を表明してはいません。

あくまでも現役を貫いています。

今後のご活躍がとても楽しみです。

薬師寺保栄さんの引退後

薬師寺保栄選手は強いボクサーでしたね。

現役時代は、

  • 総試合数:28
  • 勝ち:24
  • KO勝ち:16
  • 敗け:3
  • 引き分け:1

という戦績を残しています。

1993年には世界王座を獲得しています。

 

1995年に現役を引退しています。

現役時代はKO負けは一度もなかったどころか、一度のダウンもありませんでした。

本当に素晴らしいボクサーでした。

 

現役引退後は、テレビ出演などが多かったですね。

バラエティー番組の素質もあり、多くのテレビ番組に出演しました。

2007年には「薬師寺ボクシングジム」を名古屋市にオープンしています。

 

前妻との離婚前に投資詐欺に遭い、約1億3000万円をだまし取られてしまいました。

現在もボクシングにかかわる仕事を多くこなしていて、薬師寺さんの今後のご活躍が楽しみですね。

亀田興毅さんの引退後

亀田興毅さんはWBA世界ライトフライ級王者、WBC世界フライ級王者、WBA世界バンタム級王者と、日本人初の3階級制覇王者です。

本当に強いですね。

亀田三兄弟の長男です。

現役時代の戦績は、

 

  • 総試合数は35
  • 勝ち33
  • そのうち、KO勝ち18
  • 敗け2

という素晴らしい戦績です。

 

2015年に現役を引退しています。

引退後はボクシングに関わりながら、実業家としても活躍しています。

テレビ出演もあるため、やはりここまで有名選手になると引退後も収入は高いようです。

プロボクサー現役時代のアルバイトを引退後も続ける選手

プロボクサーで、ファイトマネーだけで生活活できるのは、日本チャンピオンクラス以上のプロボクサーだけです。

プロボクサーの多くはアルバイトをしながらボクシングをしている選手が多く、引退後も現役時代にしていたアルバイトをそのまま続ける元プロボクサーも人もいます。

そのアルバイトに慣れていることもありますし、年齢もまだ20代中盤の元プロボクサーも多く「引退後もとりあえず今のアルバイトを続ければいいか」と考えがちです。

 

ただし、プロボクサー引退後の年齢を重ねるごとに、将来の不安は大きくなります。

プロボクサーを引退後、アルバイトのまま30代・40代を迎えるわけにもいきません。

ちなみに、プロボクサーは37歳になるとライセンスが失効して、自動的に現役引退となります。

30代まで社会人経験がなく、ボクシングしかしてこなかったプロボクサーは、引退後に社会とのギャップに苦しむことが多いです。

 

「アルバイトのままでは将来が不安」ということで、引退後に何の準備もなく就職活動を始める元プロボクサーもいますが、たいていの場合は就職活動がうまくいきません。

今までのキャリアが「プロボクサー」と「アルバイト」だけで、社会人としてのスキルや実績がないからです。

 

プロボクサー引退後の就職活動は「中途採用枠」での応募になります。

原則的に中途採用とは「即戦力人材」を意味しており、ある程度社会経験を積んできた20代後半~30代の人が中途採用枠で転職活動をしています。

そうしたビジネスマンと並んで、引退したプロボクサーは就職活動をしなければいけません。

明らかに不利です。

 

引退したプロボクサーや元スポーツ選手が就職・転職活動をするにはコツがあります。

そのコツを抑えれば、引退したプロボクサーの就職活動はうまくいきます。

詳しくは『体育会系が就職や転職に有利な15の理由』を読んでみてください。

プロボクサーの引退後の就職先

引退したプロボクサーの就職先の事例をご紹介します。

プロボクサー引退後の就職活動の参考にしてください。

プロボクサー引退後に警察官になる

プロボクサー引退後に警察官になる選手もいます。

警察官は公務員試験を受験して、合格する必要があります。

警察官になる公務員試験の難易度は、公立高校の試験より少々レベルが高いくらいです。

勉強が苦手な元プロボクサーには厳しいかもしれません。

筆記試験の科目は国語・数学・英語・理科・社会の5科目です。

 

警察官になるには受験勉強をしなければいけないということです。

中学や高校時代に勉強をあまりしなかった元プロボクサーは、警察官の公務員試験に合格するのに2年くらいかかるでしょう。

2年もの歳月をかけて、警察官になるかどうかが焦点です。

また、2年勉強すれば警察官になれるという保証もないため、不採用になってしまうと「ただ年齢が上がってしまう」というリスクがあります。

2年勉強して警察官になれなければ、引退したプロボクサーの転職活動はさらに不利になります。

 

警察官の仕事は規律が厳しく、体力も必要な仕事です。

そういう点では引退したプロボクサーには良い仕事と言えるでしょう。

公務員のため、収入も安定します。

ただし、前述の通り、公務員試験に合格する必要があるため受験勉強しなければいけません。

スポーツトレーナーやインストラクター

「引退したプロボクサー」という経歴を活かして、スポーツジムやフィットネスクラブでスポーツトレーナーになる元プロボクサーもいます。

有名なスポーツジムやフィットネスクラブは、

などがあります。

未経験でスポーツインストラクターを採用している企業もありますが、スポーツインストラクターやパーソナルトレーナーの専門学校を卒業している方が有利です。

 

ただし、スポーツジムやフィットネスクラブの募集は契約社員やアルバイトもあり、正社員がない企業は将来が不安になります。

また、スポーツトレーナーやインストラクターの仕事は、歳をとると続けられないというデメリットもあります。

さすがに50代60代で同じ仕事を続けることはできません。

引退したプロボクサーが、とりあえずスポーツに関わる仕事をすることはできますが、30代中盤になってくるとさらに将来が不安になります。

35歳を超えると他業界への未経験でも転職は一気に難しくなるため、特に引退したプロボクサーは注意が必要です。

接骨院や整骨院

プロボクサー引退後に接骨院や整骨院で働く選手もいます。

プロボクサー現役時代に接骨院や整骨院にお世話になった選手もいるでしょう。

接骨院や整骨院で働くには、柔道整復師や鍼灸師の国家資格が必要です。

 

柔道整復師や鍼灸師の国家資格を取得するには、柔道整復師や鍼灸師の大学や専門学校を卒業して受験資格を得て、国家試験に合格する必要があります。

大学は4年、専門学校は3年通う必要があります。

※けっこう長い時間がかかります。

大学や専門学校に行くには学費も必要であるため、柔道整復師や鍼灸師になるにはお金と時間と労力が必要です。

「プロボクサー引退後に、そこまでして柔道整復師や鍼灸師になりたいか」ということは慎重に検討しましょう。

 

柔道整復師や鍼灸師が働く場所は整骨院や接骨院の他に、鍼灸院、整形外科、介護施設、スポーツ施設などがあります。

患者さんによってはスポーツでケガをした選手の治療をすることもあるでしょう。

スポーツに関われなくもない仕事です。

技術が向上してくれば独立開業の選択肢もあるため、将来自分の整骨院・接骨院・鍼灸院を持ちたい元プロボクサーには良いでしょう。

 

柔道整復師や鍼灸師の仕事で大変な点は、長時間労働になりやすいことです。

人気の接骨院や整骨院に就職すると長時間労働になりますので、かなり体力が必要です。

「体力が必要」という点では、引退したプロボクサーには良いかもしれません。

プロボクサー引退後に介護職に就職

プロボクサー引退後に介護の仕事に就職する選手もいます。

介護業界は慢性的な人材不足のため、未経験者であっても採用している介護施設があります。

体力と筋力が必要な仕事ですし、シフト制で夜勤もあるため、とても体力が必要な厳しい仕事です。

「体力が必要」という点では、引退したプロボクサーには良いかもしれません。

 

ですが、「慢性的な人材不足の業界」ということは、働く人の不満点が多いということです。

介護業界を働きやすくするために頑張っている介護施設もあるのですが、厳しい労働環境と、それに見合わない給料ということで、若い人がなかなか定着しない業界です。

こんなに苦労して仕事をしてこれくらいの給料だったら、他の仕事がいい」ということで、介護業界から離れていく若者が多いです。

 

狭い職場のため、職員同士の人間関係のトラブルが発生して、うつ病になってしまう人もいます。

また、介護施設では人間の汚い部分や、見たくない人間性を見てしまうこともあり、メンタルも強くないとできない仕事です。

 

介護業界は国家資格も多く、資格を取得してキャリアアップしていく人もいますが、厳しい労働環境であることには変わりません。

引退したプロボクサーが介護職を目指すのも、慎重な判断が必要です。

プロボクサー引退後に宅地建物取引士になる

プロボクサー引退後に宅地建物取引士の資格を取得する選手もいます。

「宅地建物取引士」とは、略称で「宅建(たっけん)」とも呼ばれています。

宅地建物取引士は、別名「もっとも潰しの効く資格」とも言われます。

 

土地と建物を扱う会社は、一定割合の宅地建物取引士を雇用しなければならないと法律で決められています。

不動産会社、建設会社、ハウスメーカー、鉄道会社などが代表的です。

中には大手の企業もあり、引退したプロボクサーでもそうした企業に就職できるチャンスが生まれます。

 

宅地建物取引士になるには、宅地建物取引士の国家試験に合格しなければいけません。

独学でも勉強できますが、予備校に通って勉強するのが一番良いでしょう。

合格率の高い予備校に通って、かなり本気で勉強すれば、最短で1年くらいで合格できます。

※もちろん、本人の学力や努力の度合いにもよりますが。

 

日本には数多くの資格がありますが、食えない資格が多いです。

宅地建物取引士は資格の中でも「食える資格」と言えるでしょう。

 

デメリットは、宅地建物取引士の勉強をして合格しなかった場合です。

引退したプロボクサーが「宅地建物取引士になるんだ!」と意気込んで勉強したものの、3年も4年も合格できないと、どんどん年齢が上がってしまいます。

最終的に宅地建物取引士になることをあきらめてしまうと、社会人経験がないまま年齢だけ上がってしまい、引退したプロボクサーはさらに就職や転職が難しくなります。

宅地建物取引士に挑戦するのではあれば必ず合格しないと、その後の転職が不利になってしまいます。

勉強が苦手な引退したプロボクサーは慎重に検討した方がいいでしょう。

プロボクサーを引退後に職人になる

プロボクサーを引退後に職人になる選手もいます。

職人の種類としては、

  • 塗装工
  • 内装工
  • 大工
  • とび職
  • 料理人
  • 美容師

などが代表的です。

 

塗装工、内装工、大工、とび職などは工務店などの弟子入りして修行します。

料理人は飲食店に弟子入りします

就職というよりは修行ですので、大変厳しいです。

一人前になるまで何年もかかります。

引退したプロボクサーが職人を目指すのであれば、年齢はできるだけ若い方が良いでしょう。

 

美容師は美容師専門学校に進学して卒業し、美容師試験に合格する必要があります。

美容師専門学校には2年通う必要があります。

美容師も修行の世界ですので、大変厳しいです。

休みも少ないですし、朝早くから夜遅くまで仕事です。

一人前になるまでに何年もかかります。

 

職人を目指すメリットは、一人前になれば独立できることです。

きちんと修行すれば独立してもやっていける可能性があります。

 

職人を目指すデメリットは、修業がとにかく厳しいことです。

世間では「ブラック企業」などという言葉がありますが、修行の世界はブラック企業よりもブラックです。

もちろん、給料も安いです。

それでも「修業の身」ということで、耐えて修行して技術を磨きます。

厳しい環境で頑張る」という点では、引退したプロボクサーには良いかもしれませんね。

飲食店アルバイト

プロボクサー引退後に、飲食店でアルバイトをする人もいます。

しかし、これはあくまでもアルバイトですので、定年までやれる仕事ではありません。

業務内容は、ホールスタッフ、皿洗いが中心です。

調理の仕事は経験者である必要があります。※お店によりますが。

 

ご存知の元プロボクサーも多いと思いますが、飲食店での仕事は激務で大変です。

給料も安いです。

長期のキャリアとして見れないため、また次の転職先を探さなければいけません。

引退したプロボクサーの就職先としては、慎重な検討が必要です。

土木関係のアルバイト

プロボクサー引退後に、土木関係のアルバイトをする選手もいます。

これは前述の「職人」とは違い、交通整理や現場の雑用などのアルバイトです。

あくまでもアルバイトのため、定年まで続けることはできません。

長期のキャリアとして見れない仕事のため、また次の転職先を探さなければいけません。

アルバイトで30代中盤まで続けてしまうと、正社員への転職はかなり難しくなります。

引退したプロボクサーの仕事としては、慎重な検討が必要です。

パチンコ屋でアルバイト

プロボクサー引退後にパチンコ屋でアルバイトをする選手もいます。

これもアルバイトのため、将来に渡って長期でできる仕事ではありません。

パチンコ屋さんの仕事のスキルは、他の業界では活かしづらく、転職には不利です。

30代中盤まで続けてしまうと、正社員への転職活動はかなり不利です。

定年までやれる仕事ではないため、早目の人生設計が必要です。

引退したプロボクサーの就職先としては、慎重な検討が必要でしょう。

ガソリンスタンドでアルバイト

プロボクサー引退後にガソリンスタンドでアルバイトをする選手も多いです。

ですが、これもアルバイトのため、長期で見ることができません。

定年までやれる仕事ではありませんので、いずれは次の転職活動をしなければいけません。

年齢が上がってしまうと転職には不利になります。

ガソリンスタンドのアルバイト自体が悪いわけではありませんが、将来にわたってできる仕事のスキルを身につけることが大切です。

引退したプロボクサーの仕事としては、慎重な検討が必要でしょう。

プロボクサー引退後に工場勤務

プロボクサー引退後に工場で働く人もいます。

募集の多くは契約社員かアルバイトが多いです。

工場で働く場合の就職先の選び方は、最初は契約社員やアルバイトであっても、いずれ正社員になれるチャンスがあるかどうかです。

いずれ正社員になれる工場であれば、チャレンジしてみるのは良いでしょう。

 

工場勤務は勤怠管理がきちんとしていることが多く、残業ができなかったり、サービス残業は絶対ないようになっているところが多いです。

休みもきちんととれるところも多く、ワークライフバランスは良いでしょう。

夜勤がある工場が多いため、昼夜が逆転することはあります。

きちんと技術を積んでいけば次の転職にも活かせるため、手に職のつく仕事とも言えます。

給料も悪くないため、引退したプロボクサーで工場勤務をする人もいます。

 

ただし、従業員の勤怠管理がずさんだったり、人間関係がきつい現場もあるため、どこで働くかは慎重に選びましょう。

プロボクサー引退後の「安定した仕事」とは?

引退したプロボクサーで「安定した会社で働きたい」という人は多いです。

ハングリー精神で育ってきたプロボクサーには一見なじみがない考え方かもしれませんが、これから家庭を持ったり、長い人生を考えると「安定した仕事をしたい」と思う元プロボクサーも多いでしょう。

 

現代の「安定」とは「大企業に勤めること」ではありません。

どんなに大企業でも業績は上下しますし、中には倒産してしまう企業もあります。

終身雇用で「1つの会社で定年まで働く」という時代ではありません。

個人の就業年数よりも、企業寿命が短い会社も多いです。

例えば、40代くらいで会社の都合で企業が倒産してしまうと、40代で無職になってしまいます。

元プロボクサーでなくても、40代からの転職活動はかなり厳しいです。

 

現代の本当の「安定」とは「手に職をつけること」です。

個人の就業年数よりも企業寿命が短いのであれば、手に職をつけることで、自分が勤めている会社がなくなっても他の会社に転職できます。

一度身につけた技術はなくなりませんから、くいっぱぐれることはありません。

 

特に、引退したプロボクサーなど元スポーツ選手は、一般の人よりも社会に出るのが遅いです。

四年制大学を卒業して就職活動をするような人が就職できる大企業に、正社員で就職することは難しいです。

そのため、今後の人生を安心して生きていくには「手に職をつける、技術を身につけてくいっぱぐれないようにする」のが、引退したプロボクサーのセカンドキャリアとしてはもっとも安定しています。

プロボクサー引退後の手に職がつくおすすめの仕事は?

プロボクサー引退後におすすめの「手に職がつく仕事」をご紹介します。

引退したプロボクサーの就職活動や転職活動の参考にしてください。

IT業界

ITの会社は人材が多く必要なビジネスで、大手IT企業でも未経験者を正社員で採用しているところがあります。

もちろん、引退したいプロボクサーでも正社員で就職できます。

 

今の世の中ではITは欠かせませんよね。

スマホ、アプリ、Webサイト、ホームページ、地図、カーナビ、地デジ、電車の自動改札機、高速道路のETC、ゲーム…など、IT技術は今の生活にはなくてはならないものです。

もし、今の生活からITがすべてなくなってしまったら、生活はかなり不便になってしまいます。

それだけITは必要とされる仕事です。

 

ITはすべて、人が作ったから存在しています。

暮らしを便利にしてくれるITの全ては、人間の手作りです。

ITは「ものづくりの仕事」なのです。

 

ITの世界では、技術が身についていけばどんどん年収は高くなります。

年収1000万円以上稼ぐ人もいます。

最初はみんな未経験者だったわけですが、一生懸命勉強して、技術を身につけて年収を上げています。

 

最初はいわゆるIT企業に未経験から就職しますが、技術がついてくれば他のIT企業や、他の業界へも転職できます。

今の時代、ITを取り入れていない業界はありません。

IT企業でなくても、ITエンジニアとして他業界への転職もできます。

 

私の知り合いで、IT会社で10年仕事をした後に、整骨院の大手企業に転職した人がいます。

ITと整骨院は、一見関係なさそうですが、今は整骨院でもITを使っています。

ホームページ、スマホアプリ、顧客管理システム、患者さんの治療データなど、ITで行わなければいけないものが多いです。

ITの技術があれば、他の業界への転職も可能になります。

 

ITの仕事が未経験からチャレンジできるといっても、最低限パソコンは使えるようにしておきましょう。

引退したプロボクサーの中にはパソコンに弱い選手もいるため、最低限のワードやエクセルは勉強しておきましょう。

場合によっては、パソコン教室に通って基礎を身につけてからIT企業に就職する方が無難です。

※すでにパソコンを使える元プロボクサーは大丈夫です。

建設の現場監督、施工管理

建設業界の現場監督や施工管理は、引退したプロボクサーが未経験からでも就職できます。

現場監督と施工管理はほとんど同じ意味です。

「現場監督」という言葉の通り、工事現場の監督業をする仕事です。

 

工事の進み具合を見て現場の工事を調整したり、現場の職人さんを取りまとめたりして、期限内に工事を完了させる仕事です。

建設の現場監督や施工管理の仕事は、当然勉強してからでないとできません。

ですが、未経験者にも丁寧に研修してくれて、現場で通用するように育ててくれる建設会社もあります。

もちろん、本人のやる気はもっとも大切ですが、引退したプロボクサーが未経験からでもスタートできます。

 

建設の現場監督・施工管理は「手に職がつく仕事」です。

技術が身についてくればどこでも仕事はできますし、建設会社が変わっても仕事ができます。

現場監督の年収は高いため、技術が身につけば年収1000万円を超える仕事です。

自分の担当した現場が地図に残る」というやりがいがあります。

 

建設の現場監督や施工管理の大変なところは、長時間労働で休みが少ないことです。

現場が忙しければ休日出勤もありますし、深夜まで残って仕事をしなければいけないこともあります。

体力が必要な仕事ではありますが、その点では引退したプロボクサーには良いでしょう。

覚えることも膨大で大変な仕事ですが、技術が身につけば一生くいっぱぐれのない仕事です。

営業職

営業職は、引退したプロボクサーでも未経験から始められる「手に職がつく仕事」です。

営業職はイメージしやすいかもしれませんね。

人に商品やサービスを提案して、買ってもらう仕事です。

 

営業職はコミュニケーション能力が必要な仕事です。

口下手な元プロボクサーには厳しい仕事かもしれません。

ですが、営業ができるようになれば、一生くいっぱぐれはありません。

 

営業で販売する商品やサービスが違っても「人を相手にする仕事」という点では同じです。

営業力が身につけば、売るものが変わっても売ることができます。

企業は「売上をもってきてくれる人」を求めています。

これは、どの企業も同じです。

営業力が高い人ほど、年齢が上がっても転職の選択肢は多いです。

 

営業職の給料は売上と連動していることが多く、たくさん売れば給料は高くなりますし、売れなければ給料は下がります。

中には完全出来高のような営業職もあり、売上が高ければ年収は青天井です。

年収1億円以上稼ぐ営業職の人もいます。

 

しかし、営業職のデメリットはノルマがあることです。

決められた期限内に、決められた売り上げを挙げられない場合は、給料が極端に下がるか、クビになります。

人は、営業されるのが嫌いです。

営業される、売り込まれるのを喜ぶ人はいません。

「うざい」「面倒くさい」「早く帰ってほしい」と思うものです。

※自分も売り込まれたらそう思いますよね。

 

そんな厳しい状況の中で、どうやって売上を挙げるか、目標を達成するか、ノルマを達成するかを問われるのが営業職です。

目標を達成する」という点では、引退したプロボクサーには良いかもしれません。

ですが、大変厳しい仕事のため、続かない元プロボクサーも多いので、慎重に検討してください。

プロボクサー引退後の独立や起業は危険

プロボクサー引退後に起業する選手もいます。

よくある起業事例は、

  • スポーツジムを開業
  • ボクシングジムを開業
  • 飲食店の開業

です。

 

特に多いのがスポーツジムの開業と、飲食店の開業です。

そして、ほとんどの元プロボクサーが商売に失敗して、借金を抱えています。

 

今までプロボクサーとしてボクシングに集中してきた人が、引退後にいきなり起業する・経営者になるのは失敗するリスクが高いです。

起業するということは「商売の基礎」を知らなければいけません。

ボクシングにも基礎があるように、商売の世界にも基礎があります。

こうした商売の基礎の勉強をせずに、準備もせずに開業してしまって、失敗する引退したプロボクサーが多いです。

 

ボクシングはプロでも、経営では素人です。

経営は本当に甘くありません。

借金を抱えて生活もままならなくなり、最悪の場合自己破産してしまう元プロボクサーもいます。

詳しくは『起業したい元アスリートやスポーツ選手へ』を読んでみてください。

引退したアスリート専門の就職・転職の相談窓口

プロボクサーを引退したら、『引退したアスリート専門の就職相談窓口』に相談してみてください。

 

引退したプロボクサーなど元スポーツ選手の就職活動にはコツがあります。

厳しいプロボクサーの世界で闘ってきた」というが、引退したプロボクサーの最大の武器です。

「厳しい状況に耐える」「自分を抑えて我慢する」「目標を達成する」「最後まであきらめない」というプロボクサーで培った力は、ビジネスの世界でも十分活用できます。

私は、厳しいプロボクサーの世界で学んだことを御社に活かしたい」というのが採用面接の志望動機で、面接官に一番効きます。

「引退したプロボクサー」という経歴をメリットにする『採用面接のコツ』があるのです。

 

こうした採用面接対策もしてくれて、自分に合う優良企業も紹介してくれるのが『引退したアスリート専門の就職相談窓口』です。

そうした相談窓口に相談して「自分に合う企業」を紹介してもらうと、スムーズにプロボクサー引退後のセカンドキャリアを始めることができます。

引退したアスリートのインタビューサイト

元アスリートの引退後のインタビューサイト」があり、プロボクサーの引退後のセカンドキャリアの参考になりますので見てみてください。